1枚の画用紙からつくれる3つの「江戸からくりおもちゃ」をお届けします。
今回は1つ目の「からくり屏風」をつくります。閉じて開くと、左右が入れ替わって見えるしかけカードです。手品カード、マジックカード、とも呼ばれます。
「からくり屏風」のつくり方
用意するもの
- 八つ切りの色画用紙1枚(27.1cm×39.1cm。 B4サイズ(25.7×36.4)よりひとまわり大きい)
- 使いかけの違う色の色画用紙1枚(8cm×12cm程度あれば良い)
- ハサミ
- のり
つくり方
- 横長に置き、細長い3等分にします。厳密に3等分でなくても大丈夫ですが、2つは必ず同じ幅になるようにします。その方法は、次の通りです。目分量で下から1/3の部分で折ります。残りの部分はそのまま切ります。すると折った部分の幅は必ず均等になります。
- 下の2つは幅が均等に、上の1つは若干幅が狭くなりました。からくり屏風には、この一枚幅の違う帯を使います。
- 今度は写真のように3等分します。先程と同様に2つは必ず同じ幅になるように切ります。
- 幅の違う1枚は、長辺を活かすように3等分(こちらは目分量でOK)に切ります。ここではわかりやすいように違う色画用紙でつくっています。
- 7mmくらい重ねて、帯と本体を写真のように糊づけします。1つの本体には上下に2本の帯を、もう1つの本体にはだいたい真ん中に帯を貼ります。
- 帯がそれぞれの本体の裏側にくるようにして、組み合わせます。後で折るので、真ん中は1mmくらい開けておく方がいいです。
- 飛び出ていた帯の端を折って、本体に糊づけします。
- 裏返したら、完成です。
遊び方
- このように左側に、紙やペンなどを挟みます。
- 右側のページを左側へ倒して、閉じます。
- ここで手でこすり、おまじないをかけます(演出です^^)その後、悟られないように今度は右側から開きます。すると…。
右側に移動しています! - 今度は、左側のページを右側に倒して閉じます。
また、おまじないをかけて、今度は左側から開くと… - また左側に移動しています!
という感じに遊びます。大人も子どももビックリしてくれますよ^^
アレンジ
この仕組みで、帯の幅を変えると「いないいないばぁ遊び」ができます。
帯を太くし、隠すものはバナナにしてみました。
右側のページを左側に倒して閉じて、おまじないをかけて、右側から開くと…
あら不思議!バナナが消えてしまいました!(実はバナナは、右ページの黄色い太い帯の裏に隠れています^^)
今度は左側のページを右側に倒して閉じて、おまじないをかけてから左側から開くと…
またまた現れました^^
知育ポイント
どうしてだろう?やってみたい!と思うことが大事です。
2~3歳なら、ペンも移動するかな?おもちゃのお金も移動するかな?と中身を変えて実験してみても面白いです。
4~6歳頃のお子さんなら、親と一緒に自分でつくってみて、帯の太さを変えてみたり、本体を大きいサイズでつくったり、小さいサイズでつくっても新しい発見があり、遊びが広がります。
大人向けには少し大きいサイズで作って、折った1万円札とかを隠してしまうと面白いですね。
また、この仕組みを使った絵本も出ています。英語ですが、魔女のキッチンにあるオーブンなどを、上から開くか下から開くか開け方次第で、オーブンの中身が美味しい素敵なものか、とても食べられないおぞましいものが出てくる、というハロウィンしかけ絵本です。
目安の対象年齢は、開いたり閉じたりして遊ぶなら1歳頃から、英語の読み聞かせとしては4歳頃から、英語を勉強している子どもが自分で読むなら小学校低学年レベルです。
「What’s in the Witch’s Kitchen?」ほかの「江戸からくりおもちゃ」もあります
閉じて開くと、3回絵が変わって見える不思議なおもちゃ「六角返し」です。
「まゆ玉転がし」は転がすとなんだか生きているみたいな奇妙なおもちゃで子どもは大喜びします。